第二章 オフグリッドに必要な機器
エネルギー自給のためのアイテム
薪コンロ(かまど)
さて、次にキッチンをオフグリッドしよう。ガスを手放し薪で調理する。
一般的には「かまど」がよく使われる。
こちらは断熱性能が優れているため少しの薪でご飯が炊ける。7万9200円。このタイプは1口ごとに火を焚くので2口で調理するときは2口で薪を燃やす。2口分の薪の面倒を見るのはちょっと煩わしい。
これを、1焚き口で2口分熱をまわす、しかもオーブンも温める、というかまどの最終形態みたいなのが「愛農かまど」と呼ばれるモノ。これは、既製品としては販売されておらず自分で作るか、WSで講師を呼んで作るしかないみたい。
また、廃材天国さんのかまども非常に面白く参考になる。1焚き口で3口に火を回す。
これらのかまどは分厚い断熱・蓄熱層があるため熱がほとんど外に出ない。夏の暑い日に室内で焚いてもそれほど暑くはならない。
一方僕はホンマ製作所の時計型コンロ(¥8000)を使用している。初期コストも安く調理コンロとしてバッチリ使えるが、夏に室内で使用すると地獄のように暑くなる。冬は逆に暖房にもなるので台所が快適な室温になる。
ロケットストーブを調理用に使うという人もいる。薪がすぐ燃え尽きるので面倒を見るのが大変だけど、高火力を得られる。しっかり排気を逃す配管をしたら室内でも使用できる。
どれが一番いいか、というのは一概には言えないけれど、どれも大なり小なり廃熱ロスがある。この廃熱がモッタイナイのでお湯に変換してできる限り回収しましょう、というのが僕のオススメだ。具体的にはこの熱を太陽熱温水器タンクに送り込んだり、台所の独立給湯システムを作る、といった方法で回収する。このあたりはじっくりと「薪コンロ」の項で解説する。
(この動画で独立給湯システムを解説している)
また、湯沸かし機能が元々ついているかまどがある。こういうアイテムを利用してかまどを自作するのも面白い。