エネルギー自給のための機器を揃えよう⑥出版#11

第二章 オフグリッドに必要な機器

水自給のためのアイテム

コンポストトイレ(10万円)

家庭の水の使用量として最も多いものは意外にもトイレだそう。意外にも、と言ったのはお風呂が最も使用量が多いのだと僕自身信じていたから。

「日本の水資源 平成26年版」(国土交通省)より

画像KOKOCARA/1日に何リットルの水を使っている? すぐできる夏の自由研究

トイレの排水は一回流すのに6リットルもの水を使う。ちょっと昔は一回で13㍑だったそうな。TOTO さんの努力も感じるが、同時にTOTOさんの力を以ってしても超えられないのか…という壁の高さも感じる。ところでトイレは1日6〜8回行くので使用する水の量は36〜48㍑/人。水道料金は1㍑あたり0.24円(全国平均値)なので1日8.6〜11.5円、月額にして258〜345円ほどがかかる計算になる。5人家族だとトイレの水道料金に1500円前後を毎月支払っている。年額にすると1万8000円、結構な出費だ。汲み取り式の場合はこれよりも維持費が高いかもしれない。

便器の節水性能の進化
画像TOTO/水まわりから環境を考える

オフグリッド生活を目指す上でトイレをいかにオフグリッドするか、という問題はおそらく最初にぶち当たる。答えは一択、水を使わないそして電気も使わない「コンポストトイレ」というモノ。水道代を劇的に節約しさらに排泄物由来の「肥料」のおまけつき。僕も畑をやり始めて改めて排泄物の肥料効果を実感している。コンポストトイレの制作は特に難しいということはなく、たった2つのポイントで成り立つ。

  • ポイント1 大小を分離すること
  • ポイント2 基材を撹拌すること家庭用生ゴミコンポスト「自然にカエル」の分解能力がスゴイ! | ecoばか実験室

大小を分離するだけで驚くほど匂いがなくなるし後処理がラクになるのでこれは最重要。分離された尿はタンクに溜めて、水で薄めて肥料に使う。そして大便は「基材(土やおがくずなど)」の中に落とすのだけれどこの基材をなんらかの方法で撹拌できると新鮮な空気が入り、好気性微生物が活性化する。微生物が日々のウンチを分解することで、しばらく基材を交換せずに使い続けられる。僕の知り合いで最長2年使ったという人がいた。ウンチは溢れることはない、そのほとんどが水分だから。もちろんウンチも肥料として使えるがそのうちに消えて無くなるので再び基材として使うというやり方で僕はウン用している。

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コンポストトイレの自作によく使用される「自然にカエル」という製品。中身を撹拌できる構造になっている。

何を隠そう僕はコンポストトイレの制作・販売を主な事業の軸にしているのだけど今回この本では僕の製作物以外のさまざまな自作コンポストトイレを紹介しようと思う。穴を掘るだけ、というアイデアも紹介する。色々あるのでぜひ自作のアイデアとしてパクってほしい。自作する人が増えれば僕のトイレの販売台数が減るがそれでもいい。オフグリッド生活への金銭的なハードルを下げるのがこの本を書く主目的なのだから。

ちなみに僕のトイレは約10万円で販売しているがこの業界では最も安い。次に安いのが「こまらんクラフト」さんで約15万円。それ以外の選択肢になると20万円を超えてくる。オフグリッド必須アイテムの中でコンポストトイレは最も節約しがいのあるものだ。しかし毎日使うモノなのでクオリティにはぜひこだわってほしい。

また、日本にはまだまだ事例が少ないが「嫌気性バイオガスコンポストトイレ」も僕の実験をもとに紹介する。排泄物由来のメタンガスをコンロに繋いで料理ができてしまうという魅力的な副産物がついてくる。もちろん肥料も取り出せる。

バイオジオフィルター

 

雨水利用