デルタProでの電力自給生活を数ヶ月体験した感想

どうも、モーリーです。

以前こちらの動画で大容量ポータブル電源を使った電力自給システムを組みました。

蓄電池の電力を優先的に使い、不足すると自動で電力会社に切り替わると言うとっても便利なシステムです。

酸いも甘いも経験し、だいたいのデータが取れて、レビューっぽいことができそうだと感じたので文章にしたためます。

システム概要

まず、このシステムについてですがEFデルタPROという機種を使用しています。

容量 3600Wh
サイズ 63.5×28.5×41.6 cm
重量 45kg

電池素材

LiFePO4バッテリー 
寿命 3500回以上(80%+)
波形 純正弦波

入力

AC充電 120V ( 50Hz / 60Hz ) 最大1,500W
AC入力電圧

100-120V~ 15A、220-240V~ 12.5A、50Hz/60Hz

ソーラー充電 11~150V / 最大15A、最大1,600W
シガーソケット充電

12V / 24Vバッテリー対応、デフォルト8A

出力

ACポート 5* 100V, 50Hz / 60Hz, 3,000W(サージ6,000W)
DCポート 2* USB-A 12W 、2*USB-A Fast Charge 18W 、 2*USB-C 100W、

1*シガーソケット 126W 、2*DC5521 38W 、1*アンダーソンコネクター 378W

デルタプロは3600Whという大容量です。

ACで使う場合は電力ロスが発生するため、実際に使えるのは3000Whほどです。

こちらの動画で試しています↓

まあ、正直に言うと3kWhというのは電力自給システムとしては最小レベルのサイズです。

太陽光が降り注いでいる時間帯だけの自給、というスタンスです。

このバッテリーに、1100Wソーラーパネルを接続しています。

そして、分電盤とスマートホームパネルを接続しています。

スマートホームパネルは「蓄電池電力⇄系統電力」を自動で切り替えてくれる賢い子。

これにより停電知らずで、晴れた日だけのオフグリッドが実現できます。

これらのシステムをスマホのアプリで管理することができます。

「◯時〜△時はオフグリッド優先、それ以外は電力会社から供給」というような設定が可能です。

また、アプリ上で1週間の電気使用量なども見れるので電気を無駄遣いしてないか、一目瞭然です。

この、スマートホームパネルが結構クセが強かった…。

今では快適に使えてますけどね、最初は酷かった。

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復帰電力がN +30%に。

まず僕が非常に苦戦したのが「復帰電力」についてです。

時間帯でオフグリッド⇄電力会社を切り替えているほか、「バッテリーが10%になったら電力会社に切り替える」という設定も加えています。

電力会社に切り替わったあとも太陽光パネルからの入力は継続されますから、すぐに10%→11%になります。

で、11%になった時点でオフグリッド電力に復帰しちゃうんです。

これ当然、発電量<消費量であればまたすぐに10%に低下して電力会社に切り替わって、またすぐオフグリッド電力に復帰して…の無限ループ。

ひどい設定だぞこれは。

ということでメーカーさんに直談判。

N +30%を復帰電力に変更していただきました(Nはオフグリッド下限値)。

これね、面白いなと思ったのが機械本体を僕は送り返してないんですよ。

クラウド上で仕様をアップデートしてくれて、僕はスマホでバージョンを更新しただけです。

すごいなぁ。OSのアップデートってスマホでは当たり前になったけどスマホ以外でもできるんですね。

というわけで現在は復帰電力が40%となっているので非常に快適に使用できています。

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電力節約効果は?

さて、気になる「節約効果」

実際のところを公開します。

9月3週目の記録がこちらです。スマートホームパネルのアプリで記録されています。

1週間のトータルの電力使用量が27.12kWh。

そのうち、ポータブル電源での電力自給が10.61kWh。

電力会社から購入した電気は16.51kWhでした。

だいたい3分の1をソーラー発電でまかなった計算になりますね。

天気にもよるしライフスタイルにもよるのであくまで9月の我が家の場合ってことです。

北陸電力は1kWh=23.5円なので10kWhを自給=235円/週の節約効果があったと言えます。

月にすると1000円くらいの節約効果があったと言えます。

年間1万2000円程度かー。ちょっと初期投資は元が取れませんね。

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自己電力消費が結構大きい

ちょっと気になったこと。

うちのすべての家電製品をオフにしたときでも40W程度の電力消費がありました。

これはスマートホームパネルの自己消費電力かなと思われます。

(公式に質問してみたら1リレーモジュール=15Wの消費、ということです。我が家は4系統分、リレーモジュールを入れています)

常時40Wが24時間で960Wh、いちにち約20円。

月に換算すると600円となります。

節約効果1000円に対して維持費が600円だと〜〜!?

スマートホームパネルの維持費、意外と結構かかります。

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切り替わるときの瞬断がはっきりしすぎている

オフグリッド⇄電力会社が切り替わるときに電気が一瞬停電します。

「停電を感じさせないほど」素早く切り替えるとうたわれています。調子の良い時は確かに気づかないくらいパッと切り替わるのですが、調子が悪い時は如実に一回停電します。

調子がいいとき(GIFアニメーション)

調子が悪い時(GIFアニメーション)

これってデスクトップPCとかには大丈夫なの!?という質問を公式に投げかけてみたら次のような回答がえられました。

モーリー

切り替え時に電気の瞬断があるのですが、デスクトップPCなどは大丈夫でしょうか?当方デスクトップPCを使わないので実証できなかったのですが切り替え時に結構はっきりと瞬断がありました。

EPS起動後、停電になると、スマートホームパネルに接続されている10ヶ所の回路の切り替えが一斉に行われ、DELTA Proから給電が開始されます。切り替え時間はわずか20ms(ミリ秒)で電力を供給し続けるので、停電が起こったことさえわからないほどです。(EPS起動しないと2秒ぐらいです)精密機器はこの20ms(ミリ秒)OKかどうかは精密機器のメーカーさんに事前確認した方がおすすめです。

名前

ということでした。どの機械にも対応しているわけではないと。

体感としてははっきりと停電を感じるのでデスクトップPCなどは相性悪そうです。

ちなみにうちのエアコンは瞬断が起きても平然としていました。

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まとめ

いくつかの問題点を挙げましたが無意識的に電力を自給してくれていて、トラブルもなしなので快適に生活できています。

太陽の動きに合わせて日中に洗濯機を回したりPC作業したりなどもう少し意識したら節約効果も最大化できそうです。夜更かししないこととか意外と重要ですね。

あと真夏のエアコンが必要な時間帯などは太陽光発電分で相殺してくれていたので電力節約効果はものすごかったと思います。そのときのデータが保存できてなくてすみません。

デルタプロ44万円とスマートホームパネル19万8000円で64万円ほどのシステムですが公式サイトではたまに30%オフセールをしていたりします。前回のセールでは64万円→43万円まで値下げされていてびっくりしました。

Amazonよりも安く売ってることがあるのでぜひ公式サイトをのぞいてみてください。

▶︎EcoFlow公式サイト

個人的にオススメかどうかと聞かれたら僕は別のもっと安く抑えるオフグリッドを知っているので、それができる人にはこのセットはオススメしないです。

ただ、そういう知識などをすっ飛ばしてお金で解決したい人にはこれは最もお手軽なキットかと思います。1台ではちょっと物足りなかったので2台体制ぐらいだと全体の7〜8割くらい電力自給できそうです。