モーリーが半農半X本に出演するよ!取材項目について事前に考えてみた

「半農半X」をテーマに、全国の実践者やオピニオンリーダーを訪ねて一冊の本にまとめるというプロジェクトがあります。

塩見直紀&吉度ちはる編著『実践者が語る 半農半Xのいまとこれから』を出版したい

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光栄なことに僕にもお声がけいただき、熊野で半農的な暮らしを送る3人と、吉度さんというこの企画の主催の方、そして「半農半Xという生き方【決定版】 (ちくま文庫)」で有名な塩見さんと5人で対談をすることになりました。

事前にテーマを伝えてもらったので「ああ、あれも言っとけばよかった」と後悔することのないように(よく後悔するのでw)今回は事前にまとめておこうと思います。いただいたお題はこちら。結構壮大。

  • 今の世の中をどう思うか。
  • 結局、希望はどこにあるか。
  • それぞれの半農半Xのミニ報告
  • 始めたきっかけとこれまでの経過、現在の様子をできるだけコンパクトに
  • まわりの半農半X人を紹介
  • 実践している知り合いの農とXをザックリと
  • 今後やりたいこと、これまでにやり残したこと
  • これからの日本

今回の記事はその「事前のまとめ」まあカンペみたいなものです。アドリブトーク苦手。

今の世の中をどう思うか

僕は今の世の中を前向きな意味で「転換期」と捉えています。

近年騒がれている「環境問題」などは産業革命以降のここ250年間くらいの話。原子力発電が世界で初めて行われたのは1951年でたった70年前の話。「取り返しのつかない」ことをしたのはたったこの数十年の間の急速に進んだお話。

「破壊」と表裏一体の成長、発展で便利で豊かな世の中を実現してきたわけなんですがそろそろその成長が行き詰まってきている。放射能、温暖化、大気汚染、海洋汚染、まいくろぷらすちっく、公害、、未来世代へのツケはどんどん蓄積され、人間活動そのものが人間の生存を脅かすという構造の中で生きている。このまま行くと未来は絶望なのかもしれない。

しかし太陽光発電や地熱発電など環境に負荷を与えない「成長」も台頭してきた。フィンランドやポーランド、アイスランド等エネルギーを自然エネのみで自給する国もわずかながら存在する。個々人の意識は確実にシフトしつつある。シフトのための手段も揃ってきた。あとは国として舵をきれるかどうか。いや、まずは個人として舵をきれるか。そういう、個々人の「選択」が迫られている時代に感じる。

人類が滅ぶのか、持続するのか。今を生きる僕たちのチョイスで人類の未来が大きく変わるという、とてもダイナミックで重要な時期に生きているという実感があります。そういう意味でこの時代に生きるのはとてもエキサイティングだし、歴史の重要なページをこの目で見ているという、客観的な楽しさもあります。

「このままじゃだめだよね」っていうぼんやりとした共通意識の中で、今は誰もが自分なりの「答え」を発信できる時代。コレだ!というものを提示できれば共感を得やすくもある。

「お金を使わずに生きる」という選択をした人もいれば。

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「電力は自然エネルギーで自給しようぜ!」って提唱している人もいる。

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「経済発展」というトレンドが「共生」というトレンドにシフトしていく時代になりつつあると思う。新しいスタンダードを創造できる時代に僕たちは生きている!言い換えると誰もが新しいライフスタイル発明家になれるっていうこと。「半農半X」もそのひとつ。これはとてもダイナミックで面白い時代と僕は捉えている。これから世界を変えていくのは自分。新しいライフスタイルを提唱するのも自分。

時代はがらりと変わるんだぜ、もうすぐ。いや、すでにいまも進行中。

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結局、希望はどこにあるか。

普通に考えたら「人類滅亡まっしぐら!」なこの時代に希望を見出すとしたら2種類あると思っていて

  • テクノロジー
  • 人々の意識の変化

です。昨年か一昨年あたりだったか、京大の教授が水と炭酸ガスから石油の生成に成功しました

これが実用化されれば大気中の温暖化ガスから石油が生成されるので完全にカーボンニュートラル(エネルギー収支的にプラスかどうかは不明)。

この技術が答えかどうかはまだわかりませんが、いずれエネルギーは環境負荷をかけずに生産できることになる日がくるでしょう。そして、環境負荷のない蓄電方法もそのうちに確立するでしょう。

半永久的に使える“炭”蓄電池で、日本の地域エネルギーを変えよ!

テクノロジーである程度の環境問題は解決すると思います。放射性物質に関しても、テクノロジーで乗り越える日がくるでしょう。テクノロジーが先か、人類滅亡が先かという問題はありますが。

でも素晴らしいテクノロジーが発見されたとしてもそれを人々が「選択する」ことをしなければ意味がない。間違いなく利権構造はゆらぎます。不利益を被る人々が必ずいる。その痛みを乗り越えてもサステナブルな方法を選択できるかどうかは人々の「意識」にかかっている。

田舎への移住ブームは僕は一つの希望と見ている。確実に311以降人々の意識は変化しつつある。多くの人が持続可能社会を望んでいる。AIでの効率化社会よりももっと根源的で本質的なテクノロジーが今の社会には必要だと感じる。

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今後やりたいこと、これまでにやり残したこと

僕のやり残したことを語るにはまだ僕は若すぎる年齢ではあるんですけど、山奥や海外エコビレッジに引っ込む前に人生で一度大きくお金を稼いでみたいと思っています。

稼いで何をしたいかというと、大きな額のお金を持続可能性社会へのシフトへと注ぎ込んでみたい。僕がいまいちばんやりたいのは「オフグリッドサンタ」で、毎月一軒くらい、希望するお宅のオフグリッド化を無料で施工するというプロジェクト。オフグリッドのプレゼント企画だよ!まだ頭の中にあるだけなんですが。(一軒あたり30〜40万円として、年間500万円あれば実現可能!)

僕のルーツは「脱原発」。でも声を上げるだけの脱原発って建設的でない。だって自分たちが普段の生活で原発由来の電気を使用しているんだから。いちばんの脱原発は原発由来の電気を使わないこと。電力会社への一番の反撃は電力会社と契約を断ち切ること。

僕はオフグリッドというライフスタイルを選択する家庭を日本で増やしたい。これが僕なりの究極の脱原発活動。

オフグリッドというライフスタイルがなかなか増えないのは経済的な理由が大きいというのは痛いほど実感しています。原子力に反対し、環境に負荷を与えない暮らしを望んで田舎へ移住して自給的な暮らしを送る家庭の収入は慎ましいものなのです。オフグリッドに踏み出せない大きな理由は経済的な壁なのです。

だから僕はそこを「サンタ」として無料でプレゼントしていきたい。それをボランティア事業でやるために、まずは自分でどかんと稼ぐ事業をやってみたい(もちろん、オフグリッドサンタ企画そのものを収益化することも視野にいれつつ)。

これからの日本

ここまで日本への希望や、「ここをこう変えていきたい!」と前向きな話をしたものの、今後自分の息子たちのことを考えると日本以外の拠点を早急に作らなければと思います。これだけ地震が多い国において原発をすでに50基以上も建設してしまった。こんなに生存綱渡りな国って世界を見ても日本だけだと思う。ついついのほほんと暮らして危機感が薄れてしまうけど。

西日本でもう一基原発が爆発でもしたらもう日本では生きていけないと思う。いろんな意味で。そう考えると日本が「ずっと住める国である」とはとても言い難い。大切な人の命を守ろうと思うと、早いうちから海外に拠点をつくることが最優先。いつでも出ていけるという状況を作った上で日本を再建するくらいのスタンスにならざるを得ない。

また、いまの日本の政治状況をみているととても納得できるものではない。海外に拠点を移す(=日本国に税金を納めない)という意思表示もこの国を変えるために必要と思う。一票はなにも選挙の時だけ投じるものではない。

誤解を恐れずに言うと僕のような思い(持続可能社会を目指す意思)を抱いている若者はいったん日本を捨てるべきと思う。自分の身を守るために。国への反対の意思を示すために。

実際の取材の風景

順番が前後しますが、あまりに粗雑なこの記事を公開レベルまで整える時間が取れずに、公開よりも先に取材を受けてきました。

終始穏やかな時間で、自分の意見に対する感想を得たり他の人の考えを聞くのはとても面白い時間でした。僕が喋ったことがどのくらい編集されるのだろうかw 結構きわどい発言もあったから編集大変かと思いますが…自分の意見が一部だとしても本の中に収録されるというのはとても面白いですね。貴重な体験です。


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