こんにちはモーリーです。
僕は京都大学の農学部を出たにもかかわらず定職につかず、趣味の延長のような個人事業で生計を立てています。
こんな僕が相談を受けてしまっていいのかわかりませんが今度大学を受験するという高校三年生にご相談いただいたので今日は真面目に僕の意見をここで書いてみたいと思います。
てゆうかもう、そのお悩みが面白すぎて高校時代の僕とかぶりすぎて、もうなんか見過ごせないっ!て感じだったのでこうして記事にしてみました。
Contents
「大学に行かずに自給自足の島で生活をしようか迷っている」
今回僕に相談してくれたのは以前ikkyuに泊まりに来てくれたご家族の息子さんKくん。
京都大学を目指して勉強中で、つい先日高校最後の部活の大会が終わり、さあこれから進路どうするか!というタイミングだったようです。「相談にのってあげてほしい」と言われたときは僕はつい「どうやったら京大受かりますかね?」という類の相談だと思ったのですが実際に聞いてみたら
高校生Kくん
という話だったのでびっくりしました。どういうこと!?と聞くと
高校生Kくん
というようなことを言っていました。うーん、素敵!!大学行かずに島行っちゃいなYO!!! とちょっと前の僕なら即答してたでしょう。でも2児の親になり、夢を追って生きて、苦労も挫折も人より多く味わった僕の答えはこうです。
「国公立大学にとりあえず合格しておいて即休学」セルフギャップイヤーのすすめ
「俺そういうの好きじゃないよ。逃げ道作っとくみたいで。」
僕は大学では全く勉強しなかったクチです。何も学問を身につけずに卒業した僕は「大学なんて意味ないぜ」と嘯いていました。でも今になって僕は猛烈に大学で勉強したいのです…!熱力学、発電力学、量子力学…大学を卒業した6年の間に色々とチャレンジする中で深めたい学問のテーマが定まってきました。
人との出会いの中で「この人のもとで学びたい!」という教授と出会うこともできました。幸い僕は学位だけは取得したので院試さえ受かればいつでも大学院という場所に身を置くことはできるんですね。
【告知あり】オフグリッド社会のキーパーソン!名古屋大学教授・高野雅夫先生の活動をまとめました!学びたいと思った時にいつでも大学という場所に身を置くことができる切符は、取っておいて損はないのではないだろうか。と僕は思います。
だから(あなたがすでに良い偏差値を保っているなら)まずは試験をがんばってどこでもいいから国公立の大学に合格しよう。そして、入学したら即休学を取ろう。
これを海外ではギャップイヤーと呼び、一般的な選択肢として認知されています。ギャップイヤーとは大学に合格したあと、入学時期を伸ばすことのできる制度です。日本では唯一東大だけが制度化していますが、別に制度化してもらわなくても自ら「休学」を取ることで実現可能です。セルフギャップイヤー。
大学入学前の「ギャップイヤー」の利点
・専門的な勉強を始める前に、自分がしたいことがわかる
・人生の一番いいタイミングで冒険できる
・同級生より早く、人生で大切なものは何か知ることができる
・考える時間ができる
・やり残したことに、もう一度チャレンジできるhttps://t.co/GtfxT05Az2— 森雄翼(モーリー)@オフグリッド発明家 (@yusukemori87) 2019年6月6日
東京大学は平成25年度入学者から初年次長期自主活動プログラムを開始。
入学した直後の学部学生が、1年間の特別休学期間を取得したうえで、自らの選択に基づき、ボランティア活動や就業体験、国際交流など、長期間にわたる社会体験活動を行い、これを通じて自らを成長させる、自己教育のための仕組み— 森雄翼(モーリー)@オフグリッド発明家 (@yusukemori87) 2019年6月6日
国公立大学のいいところは「休学」が無料で取れて、最大4年間取れるということ。
大学に受かるだけ受かって、即休学を取って数年間自給自足の島で生活してみて本当に自分に必要な学びは何だろうという思考を深める期間にしたらいいと思います。もちろんそのままその島に残るという選択肢もアリだけどそのときは無駄に入学金28万2000円を払ってしまったお父さんにごめんなさいと言えばいい。それで息子の選択肢が広がるなら父親にとっては安い投資だと僕は思う(ですよね梅さん⁉️)。
学部時代は国公立ならどこでもいい
あと学部生時代ってどこで学んでもいいと思っていて、やっぱり本格的な学問が始まるのって大学院だから、京大で学びたいなら大学院から行けばいいと思う。今Kくんが京大を目指して勉強しているならちょっと手を抜いてもどこかの国公立大学には受かると思うから、それでいいんじゃないかな。この場合確実に受かることが大切。
どこかの国公立大学に入学したあとやっぱりどうしても京大がいいな(大学院まで待てない)って思ったら編入という手段もある。実際僕が京大に在籍していた時も編入で入ってきた人が数人いた。一般入試で京大に入るよりも編入の方が簡単そうだったから「ずるいな」と思ったり。
まあぶっちゃけ「京大」という箱にはあんまり意味がない。そうじゃなくてこの人の研究室に入りたい!と思える教授を世界中から探して見つけることの方がものすごく大事。
とりあえず大学という箱に入ることが大事で、国公立ならどこでもいい。休学が無料ならどこでもいい。
万人におすすめではない
もちろんぼくのこのアドバイスは、Kくんが既に国公立大学に合格射程圏内であって研究者に向いていると思うからこういうことを言うのであって、まだ全く受験勉強に自分の人生を投資していない人にこのアドバイスをすることはないと思います。つまり「別に大学行かなくていいと思うよ」という話。
一般論として話すなら受験勉強という無駄な競争に人生のリソースぶっこむその熱量を別の分野に注いだ方が得策。ということじゃないかな。
よく1万時間の法則というのが言われますけど、「何ごとにおいてもプロレベルになるには大体1万時間かかる」という話。僕は受験勉強にだいたい7000〜8000時間くらい費やしたと思う。人によってはそれこそ10000時間以上費やしていると思う。その同じリソースで何らかの道の「プロ」になれるんですよ!!
1万時間かけてようやくスタートラインにしか立てない受験勉強…。なんとコスパの悪いことか!
1万時間の法則をご存知ですか?
その道を極めるには1万時間必要だそうです。
よく「3年は頑張れ」というのはここが大元です。
毎日10時間やるとして、
1年目→3650時間
2年目→7300時間
3年目→10950時間
になります。質は量からしか産まれません。
— 脱サラして自由に生きる情報局 (@datsusara01) 2019年6月5日
だから、まだ受験勉強に対してリソースを割いていない人には「受験」という道を僕はおすすめしません。Kくんの場合はたぶん既に数千時間はリソースぶっこんでるから「もう少しだけ頑張ったらいい切符あるよ、だから頑張ったほうがいいんじゃない」というアドバイスになってくる。
僕も言うことがおじさんっぽくなってきたなぁ。「やりたいことを思い切ってやれ!」「積み上げたものなんて捨ててしまえ!」と無責任には言えず、ちゃんと保険もかけた方がいいよ、なーんて自分の口から出た時にはほとほとびっくりしましたとさ。
そういえば僕も「大学行かずにお茶農家になる!」と高校時代に言ってたなぁ。ちょっと自分の姿とかぶるのかも。どんな選択をするにせよKくんの人生を応援しています!