こんにちはモーリーです。
僕がコンポストトイレというものに出会ったのは糞土師・伊沢正名さんの影響です。
あ、糞土師は「ふんどし」と読みます。糞を土に還す伝道師ってことですね。
愛してやまない雑誌「spectator」で伊沢さんのインタビュー記事を読んで「コレだ!!」と衝撃を受けました。
今日はそんな伊沢さんの哲学から僕がコンポストトイレに目覚めた話を書きたいと思います。
糞土師・伊沢正名さんの哲学
伊沢さんはうんこを土に還すことが循環の入り口だと説き、普段の生活でノグソを実践している方です。
伊沢さんが最初にノグソを始めたのは1974年。
それからずっとノグソ達成率90%以上を維持しているそう。
どうしてここまでノグソにこだわるのか?その裏には強烈で、そして優しい思想があるのでした。
伊沢さんがトイレウンコを忌み嫌うワケ
伊沢さんは主義として絶対にトイレウンコはしません。
都心にいても、神社や公園の陰でコッソリとノグソをします。
野糞歴は43年。完全に野糞だけで過ごした最長記録は、2000年6月1日から2013年の7月15日までの13年間。
最後は都内でお腹を壊して駅のトイレを使い、連続記録が途絶えてしまったそうです。
伊沢さんはどうしてここまでトイレウンコを嫌うのでしょうか。
引用;スペクテイター〈26号〉
トイレの場合、その命の残りカスはどうやって処理されるのか。
バキュームカーなどで回収されたし尿は微生物処理された後に水分は消毒され河川放流、残った「汚泥」は石油で燃やして灰になりセメントの原料となるそうです(※1)。
引用;スペクテイター〈26号〉
僕たちは自分が出す「うんこ」がどうなってるかほとんど知りません。
「だから平気でトイレウンコができるんだ」と伊沢さんは強烈に批判します。
うんこを命として土に還すことが、人間がまた循環の世界に戻るための入り口なのかもしれません。
伊沢さんは「ウンコは人間ができる唯一の地球への恩返し」だとも言います。
地球からいただいたものを、必要な分だけ吸収して、残りは地球へお返しする。
これが当たり前となる社会を伊沢さんは目指しています。
シャロムヒュッテ臼井さんのコンポストトイレを真似して
伊沢さんのノグソ哲学は素晴らしい。でも、実際にこれを実践する人が増えるかというとかなりハードルが高いのも事実。
何かいい方法はないかと調べた時に出会ったのが「コンポストトイレ」でした。
コンポストトイレとはおがくずや腐葉土の中にウンコを生み落とし、堆肥に変えてしまうトイレ。
大便・小便の分離と、うまく攪拌などできれば数ヶ月〜数年、中身は交換しなくても済むという優れもののトイレです。
電気も水も使いません。じゅうぶんに発酵が済んだら畑に返して肥料として使うことができます。
トイレ製作で参考にしたのはシャロムヒュッテ臼井さんのこちらのサイト。
自分のウンコが地球に還る、この快感たるや!!
自然との「断絶感」に不満を抱いて生きてきたけれど、これは、誰もが地球と繋がることのできる有効な手段だと思い、たくさんの犠牲(妻とのトイレ紛争など)を払い、改良に改良を加えて完成したのが僕のトイレ「RELIFE」です。
最初にコンポストトイレを自作してから3年の月日が流れました。
これで「糞土思想」を広めたいという思い。伊沢さん、見てくれてますかー(まだお会いしたことない)
準備は整った。さあ、みんなで地球に恩返ししようじゃないか。
現在日本で購入できるコンポストトイレの相場は20万円以上と、なかなか簡単に手を出せる金額ではありません。今回僕が販売するコンポストトイレは販売価格10万円に抑えました(クラファン特別割引でもっと安くなってます)。この事業に関わる作家さんやメーカーの方々の努力とご支援のおかげです。
商品価格をできるだけ抑えて、より多くの方々に「コンポストトイレ」というライフスタイルを選んでもらって、うんこを地球にお返しする生活が日本中に広まればいいなという思いでここまできました。
大げさかもしれませんがこれは僕の世直し事業です。
クリーンエネルギーを開発するのと同じくらい
核廃棄物処理問題を解決するのと同じくらい
「みんながうんこを土に還す」っていうのは世界の歪みを大きく正すことになると信じています。
お尻ふきにもこだわって
さて、コンポストトイレで「自然に寄り添った排泄」を実践していても、まだ、気になるところが残ってます。
それはトイレットペーパー。紙は分解されにくく、土に還るまで長い月日がかかります。製紙にもエネルギーを使いますしね。
じゃあ自然のもの、「葉っぱ」でお尻を拭いたらいいじゃないか、ということで伊沢さんは長年の「拭き心地研究」の成果を一冊の本にまとめています。
世界初、拭き心地評価付きの、植物図鑑です。面白すぎるw
ぼくはまだこの分野には手を出していませんが、「拭き心地」という観点で植物を観察したらきっと楽しいんだろうなぁ!
そんな伊沢さんのサイト「ノグソフィア」はこちら
伊沢さんの書籍
講演活動も精力的に取り組んでいます。
伊沢さんを呼びたい!という方は料金をオープンにしてくれてますよ。
- 謝金は、参加者20~30名までは2万円。それを超える場合は、人数×500円を追加してください。B、Cの講座を加える場合は、それぞれ1万円追加してください。ただし、上限は10万円で、それ以上はいただきません。
※10名程度の小さな講演会料金もあります。下記の「4.補足」をお読みください。 - 旅費として、交通費、宿泊費、食費などの実費を負担してください。
交通費は鉄道利用が基本ですが、空路、フェリー、高速バス(体調に無理のない範囲で)なども可能です。主催者側で格安チケットを取っていただいても結構です。 - 宿泊は、民宿やビジネスホテルを基準に考えてください。また、主催者の個人宅なども可。高級ホテル等はお断りします。
- 長距離移動中の食費は、駅弁を基準に1食あたり1,000円とさせていただきます。
近々熊野にもお呼びさせていただけたらと思っています(^ ^)
(※1)について
画像引用;蓮田白岡衛生組合
微生物処理されたあとの「汚泥」は全てがセメントになるわけではなく、有効活用されている事例もあります。でもまだまだ、全てがそうなっているわけではないですし、「自分のものは、自分の手で」がいちばん環境負荷を与えないはずです。
クラウドファンディング残り3日