草刈りが嫌いだ。

田舎に暮らすようになって3年が経った。つまり、3回目の夏を乗り越えた。秋の風を感じるこの季節になると毎年のように僕の頭を悩ますことがある。それが、草刈り。

田舎の人ってどうしてこんなに草刈りばかりするのだろう、と感心する。逆に僕はどうしてこんなに草ボーボーにしてて平気なんだと感心されているかもしれない。まず僕の方から言い分を言わせてもらうと、まずガソリンがもったいない。たかが草を刈るのに多大なガソリンを燃やす。しかも、ガソリンを燃やしてCO2を排出しつつ、CO2を固定してくれるはずの植物を刈る行為は時代に逆行しているとしか思えない。温暖化の原因として「田舎の過剰な草刈り」は見逃してはならないファクターのひとつに思える。

そうは言っても、郷に入っては郷に従え。

草を刈らねばいつまでたっても田舎社会では認めてもらえないのである。今年もいやいやながら真夏の暑い日に草を刈った。しかしそもそも人の呼吸器の近くであんな風にガソリンを燃やして体にいいはずがない。暑さも相まって僕は草刈りをするとすぐにアタマが痛くなってしまうのだ。さて、どうするか。ひとたび休めば草は地面を覆い荒地となり、僕の評判も荒れすさぶ。

そこで妙案。電気式の草刈り機とやらがあるとな。お値段は…本体価格で4万円。

僕の体の健康と地球環境への負荷、そして4万円の出費を天秤にかけた結果、大枚はたいて買うことにしたんだよ、マキタ(makita) 充電式草刈機 。なんてったってこちとらソーラーパワーを使いこなす身。バッテリー式の電動工具と相性がいいのです。グリーンエネルギーで草が刈れるという感動たるや言葉では語り尽くせまい。

さて、実際に使ってみると通常のガソリン式草刈り機より多少重量感があるものの、静音、低振動、なにより思った以上のパワーと持続力があってなにこれ今までどうしてコレを使わなかったんだろう!という感動と微かな後悔すら抱いてしまった。今まで吸った排気ガスぶんの苦労を返せー!

といった具合に今年の夏は順調に草刈りに追われずに過ごしていたつもりだったのだけど、ああやっぱりどうして、腰が重たくて持ち上がりません…夏が終わり秋を迎える今、荒れすさぶ田畑を前に、自分を奮い立たせる何かが訪れるのを待っています。だって、植物を刈った時点で温暖化まっしぐらじゃないですか(子どもの言い訳)

というわけで今年も順調に田舎社会での株を落としたモーリーなのでした。田舎暮らし向いてないのかなぁ。(アイキャッチ画像は先日家族で京都に行った時のもの。)